研究室での印刷事情

研究室で購入するプリンタの選択は、本当に難しいです。高価なプリンタを購入したが、利用環境のニーズにフィットせず、お金を捨てたに等しいような事例を、これまで数多く見てきました。そこで、ある物性理論研究室で、2005/02にプリンタを購入した際のメモを残しておきます。

プリンタ選択に際しての前提事項と要求仕様

研究室でのプリンタ選択の前提事項は次のようになります。

  • 研究室の規模は10数人
  • 研究室のスペースは小さい
  • 印刷枚数は平均100枚/日
  • CUPSで構成したプリントサーバあり
  • クライアントはWindows/Linux
  • 主な印刷物は書類(Word/Excel)、論文(PostScript/PDF)、プログラム(テキスト)
  • 用紙サイズはA4

前提事項をふまえた上で、プリンタに対する要求仕様をまとめました。上にある項目ほど重要視しました。

日本語PostScript
UNIX/Linux環境からも日本語のの印刷物があります。その印刷品質をプリントサーバのソフトに依存させたくありません。ただ、値段次第では、PostScript互換でも問題ないです。
自動両面印刷
論文は4-10ページくらいのまとまった長さを持っており、また、用紙節約も図りたいです。
ウォームアップ時間
印刷枚数はそれほど多くないので、プリンタはほとんど節電/スタンバイ状態にあります。節電/スタンバイ状態から、4-6ページの印刷を行う際の総印刷時間が短いものが必要です。
印刷速度
10ページ程度の論文をストレスなく印刷するために、最低5枚/分程度の印刷速度が必要です。
カラー印刷
最近(2006年現在)では、論文にカラー図表が増えてきています。
印刷物の保存性
水性インクを用いるインクジェットプリンタの印刷物のように、水滴をこぼしてにじむものは困ります。
A4プリンタ
A3プリンタでは、設置面積が大きすぎます。

もちろん、不要なものもあります。

追加用紙トレイ
A4が500枚入る用紙トレイが1つもあれば十分です。

プリンタメーカ別(2006/02)検討機種

上記条件を満たすプリンタは、実はかなり少ないです。私が実際に検討する機種について、随時追加していきたいと考えています。

ブラザー工業株式会社
  • HL-6050DN
    • メリット
      • コストパフォーマンス
      • PostScript互換である
      • 自動両面印刷装置つき
      • 汎用メモリ増設可能
    • デメリット
      • モノクロプリンタである
      • ファーストプリントまで12秒かかる
      • PostScript互換である

PostScript互換ではあるとはいえ、値段は驚異的に安いです。モノクロプリンタでよければ、このプリンタを選択していた可能性も高いです。

BROTHER ネットワーク対応A4レーザープリンタ HL-6050DN

BROTHER ネットワーク対応A4レーザープリンタ HL-6050DN

ブラザー工業といえば複合機が有名なわけですが、複合機にはPostScriptを搭載するものが存在しないので、現在検討していません。とはいえ、スキャナ、ファックス、コピーまで兼用できる複合機には、設置スペースの節約になるため、あこがれをもっています。早い話が、ブラザーのカラーレーザー複合機「MFC-9420CN」欲しい!わけです。

RICOH IPSiO CX3000

結局、研究室では、RICOH IPSiO CX3000を購入しました。要求仕様は満たしていますし、さらに、副次的なメリットとして、交換トナーの容積が小さく、保管場所が少なくて済みました。
2006/02現在では、後継機のRICOH IPSiO CX3500が発売されています。もし、現時点で、研究室のプリンタを購入するのであれば、このプリンタを購入すると思います。

リコー IPSiO CX3500 (コンパクトカラーレーザープリンター/A4) 509525

リコー IPSiO CX3500 (コンパクトカラーレーザープリンター/A4) 509525